シラバス情報

科目名
政治学Ⅱ
授業コード
14014
担当者名
寺本 康俊
副題
世界の国々の政治
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2024年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(公民)

授業内容
現代の国際社会には、多くの国家、国際機構などが存在し、さまざまな国際的な事象、事件、問題が起きています。授業では、このような現代の世界のさまざまな具体的な事象、事件、問題を取り上げて理解を深めながら、国際関係の基本的な概念や理論、世界の主要な国々の政治システムや選挙制度の仕組みや特徴について学習します。具体的には、国際関係の理論、外交政策決定の仕組み、国際政治のゲーム理論、欧米諸国やアジアなどの世界各国の議院内閣制や大統領制などに代表される政治システム、選挙制度などを学びます。
この「政治学Ⅱ」は、前期に開講する「政治学Ⅰ」の内容を踏まえて学習します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
新聞、総合雑誌、ニュースなどにおける具体的な国際的事象、時事問題などについて考察しながら、実際と理論の両面から、「国際政治」と「比較政治」を理解することができ、国際社会の「主権者」である世界市民としての政治的分析力、論理的思考力などの能力を身につけることができることを目標とします。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」「プレゼンテーション能力」
授業計画
第1回 イントロダクション
         −国際社会や世界各国の状況を俯瞰し、比較政治学、国際政治学を学ぶ意義を考えよう。
第2回 国際関係の理論
    −リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズムは、どのような考えだろうか。
第3回 政策決定理論
         −キューバ危機についてのアリソンによる3つの分析モデルは、どのような内容だろうか。
第4回 国際政治とゲーム理論
    −国際政治の諸事象をゲーム理論から分析したら、どのような結果になるだろうか。
第5回 アメリカ合衆国の政治
    −連邦制、厳格な3権分立、強い権限の大統領制は、どのようなシステムだろうか。
第6回 アメリカ合衆国の大統領選挙
         −大統領選挙の予備選挙、本選挙などの特徴、内容は、どのような特徴があるだろうか。
第7回 アメリカ合衆国の連邦議会と選挙
    −典型的な2大政党制を形成する連邦議会の役割と選挙は、どのようなものだろうか。
第8回 イギリスの国家形成と議会
    −連合王国の形成の歴史、北アイルランド問題は、どのような経緯があったのだろうか。
第9回 イギリスの議会政治
    −イギリスの議会政治の形成の過程は、どのような経緯があったのだろうか。
第10回   イギリスの議会と地域の選挙
           −イギリス議会政治の原理、議会選挙の特徴、内容は、どのようなものだろうか。
第11回 ドイツの政治と選挙
           −「戦う民主主義」、「5%条項」などの議会選挙の特徴は、どのような内容だろうか。
第12回 フランスの政治と選挙
      −「半大統領制」、パリテ法、クオータ制とは、どのような制度だろうか。
第13回 オーストラリアの政治と選挙
           −投票義務制、上・下両院の選挙制度は、どのように実施されているのだろうか。
第14回 ロシア、中国の政治と選挙
      −強い大統領制、民主集中制の政治体制は、どのようなものだろうか。
第15回   まとめ
           −広範な国際システム、各国の政治システムから、国際関係のあり方を考えてみよう。
関連科目
政治学の基礎的な考え方と理論について学ぶために「政治学Ⅰ」、そして、日本のこれまでの政治外交上の歴史を理解するために「日本外交史」、国際社会の発展と変容、複雑な国際問題を理解するために「国際関係史」を、それぞれ履修することが望ましいです。
準備学習等の指示
授業の開始前は、次の授業について、HUENAVIの「授業資料」に掲載したレジュメ資料を使って事前に予習すること(約60分)が必要です。国内・国際社会に於ける政治・外交の動きや国際問題を新聞やニュースなどで調べてください。授業の終了後は、授業内容について十分、復習しておくこと(約60分)などが必要です。
教科書
HUENAVIの「授業資料」に掲載したレジュメ資料を、授業の前に、各自で印刷して、授業に臨んでください。
授業の時には、各自で、自分のノートパソコン、及び、事前に各自で印刷したレジュメ資料を持参してください。
必要に応じて、補完的な資料として、参考資料を配布します。
第1回目の授業の時に、詳しく説明します。
参考文献
最初の授業と各授業で、適宜、紹介します。 
三船恵美『(改訂版)基礎から学ぶ 国際関係論』泉文堂、2013年
佐渡友哲・信夫隆司編『国際関係論』弘文堂、2016年
建林正彦・曽我謙吾・待鳥聡史『比較政治制度論』有斐閣、2008年
大林啓吾・白水隆『世界の選挙制度』三省堂、2018年
吉野篤『(第2版)政治学』弘文堂、2011年
その他
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験の結果(70%) 、および、授業への参加度(30%:課題レポート)により評価します。毎月1回程度、課題レポートを提出してもらいますが、成績として評価します。出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には、原則として、定期試験の受験を認めません。
国際政治をめぐる事象と比較政治学・国際政治学についての「知識」を深め、その内容をよく「理解」し、その上で、社会科学分野の科目として培われる能力として、多くの物事について正確かつ緻密に「分析」し、筋道を立てて考える「論理的思考力」の能力が身についたかどうかを、総合評価します。
実務経験と授業との関連
なし
備考
授業中の私語は厳禁です。また、授業中の飲食は禁止です。守れない者については以後の出席を認めません。政治学を学んで、これまでの日本や世界の政治や外交がどのように展開されたかを理解し、今後、どのように推移するかを洞察する能力を身につけてください。