シラバス情報

科目名
経済地理 b
授業コード
21059
担当者名
加藤 博和
副題
地理学の視点から身の回りの経済現象を見る
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2024年度後期
教職免許種類

授業内容
世界の様々な課題や動向について、正しく理解し、的確に判断する能力を身につけることが求められている。地理学は、地域の多様性を、「空間的広がり」や「分布」に着目して、総合的に考察するアプローチであり、その基本的な手法を具体的な事例を通して学び、身につけていく。
この授業では、産業・資源・交通・観光・都市・人口など、特に経済的なテーマについて取り上げ、皆さんと一緒に考えていきたい。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
経済地理学のアプローチを理解し、産業・資源・交通・観光・都市・人口などについて考察できるようになることを目標とする。

【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」 
授業計画
第1回:ガイダンス—地理学の視点から見た経済とは?
第2回:立地論の基礎(1)(都市からの距離と農業)
第3回:立地論の基礎(2)(分布から読む工業の立地指向)
第4回:日本の農林水産業とその課題
第5回:日本の資源・エネルギー問題
第6回:日本の工業:変化と課題
第7回:知識集約型産業の発展
第8回:産業構造の変化とサービス経済化
第9回:都市の拡大と都市システム
第10回:伝統的工芸品・地場産業
第11回:日本の人口問題
第12回:買い物行動と商圏
第13回:地域公共交通の課題
第14回:観光の発展と多様化
第15回:まとめ
関連科目
地域経済論、実践地域経済論
準備学習等の指示
事前に配布する資料等をあらかじめ読んできてください。30分以上は予習にかけましょう。
授業で取り上げた事例をさらに調べるなど、復習に60分以上はかけましょう。
教科書
教科書は使用しませんが、レジュメ・資料等のプリントを配布します。
参考文献
伊藤達也ほか(2020)『経済地理学への招待』ミネルヴァ書房。
藤井 正ほか(2014)『よくわかる都市地理学』ミネルヴァ書房。
竹内 淳彦・小田 宏信(2014)『日本経済地理読本(第9版)』東洋経済新報社。
宮町 良広ほか(2024)『地域学』古今書院。
牛垣 雄矢ほか(2023)『日本の都市百選 第1集』古今書院。
外枦保 大介(2018)『進化する企業城下町: 進化経済地理学からのアプローチ』古今書院。
土屋 純(2022)『地理学で読み解く流通と消費: コンビニはなぜ集中出店するのか』ベレ出版。
宮路 秀作(2017)『経済は地理から学べ!』ダイヤモンド社。          
佐藤 泰裕(2024)『都市・地域経済学への招待状 新版』有斐閣ストゥディア。
岡田 知弘ほか(2016)『国際化時代の地域経済学 第4版』有斐閣。
手塚章ほか(2022)『地理探究』二宮書店。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
成績は、定期試験 80%、授業への参加度 20%(受講カードの提出による)で評価します。
実務経験と授業との関連
私は、2003年3月から広島県庄原市の庄原商工会議所で3年余り勤務しました。商工会議所とは、その地域の商工業者によって組織されたもので、地域の発展を目指して運営されています。庄原市には、1989年に開学した広島県立大学(現・県立広島大学)があり、大学の持つ研究シーズを活用して、地域の課題解決や新製品・新商品の開発などを図ろうと、商工会議所と庄原市(行政)と大学で「しょうばら産学官連携推進機構」という新たな組織を設立し、私はそのコーディネータ(初代)としてまちづくりの一翼を担いました。また、その後は鳥取県米子市にある米子工業高等専門学校で、地理の授業などを担当するとともに、様々な地域連携活動を行ってきました。そうした実務経験での話題なども授業で紹介したいと思います。
備考
受講心得:私語や遅刻は厳禁です。注意後、受講態度に改善がみられない学生については、厳正に対処します。