シラバス情報

科目名
経営情報論特殊研究
授業コード
72009
担当者名
丹羽 啓一
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2024年度前期
教職免許種類

授業内容
この授業では、経営科学特論において扱った数理計画法に関する内容から整数計画法と非線形計画法に焦点をあて、人工知能を用いた解法について解説し、理論面について学んでもらいます。その上で、解法の一部を実装し,数値実験による簡単な性能評価の仕方を身に付けてもらいます。
具体的には、まず、現実の問題を数理モデルによって定式化する方法について概説した後、人工知能の手法である進化計算と群知能に関する理論面について学んでもらいます。その後、受講者が選んだプログラミング言語を用いて進化計算もしくは群知能に関する手法を実装してもらいます。その上で数値実験による性能評価の方法について解説し、実際に簡単なサンプル問題を用いた数値実験を実施してもらいます。
これらの過程を通じて、解法の構築方法と解法の評価方法について学んでもらいます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この講義は、経営情報学分野の主に経営科学で扱われている内容の中からモデル化と最適化に焦点を当てて講義内容を構成しています。現実の問題を数理モデルとして捉え、定式化する方法を学ぶとともに人工知能の手法の実装によって解法の構築が出来るようになります。これらを通じて、論理的思考力と分析力ならびに問題解決力を身に付けることが出来ます。
授業計画
第1回 イントロダクション
第2回 モデリング (線形モデル・離散モデル・非線形モデル)
第3回 進化計算手法① (遺伝的アルゴリズム・SGA)
第4回 進化計算手法② (整数計画問題の解法としての遺伝的アルゴリズム)
第5回 進化計算手法③ (非線形計画問題の解法としての遺伝的アルゴリズム)
第6回 進化計算手法④ (多目的最適化の解法としての遺伝的アルゴリズム)
第7回 群知能① (粒子群最適化)
第8回 群知能② (コウモリアルゴリズムとホタルアルゴリズム)
第9回 群知能③ (アントコロニー最適化と人工蜂コロニーアルゴリズム)
第10回 進化計算手法と群知能の実装① (個体の発生方法と各種オペレータの構築)
第11回 進化計算手法と群知能の実装② (評価値の算出方法と再生方法の構築)
第12回 進化計算手法と群知能の実装③ (各種パラメータの設定方法)
第13回 進化計算手法と群知能における性能評価の方法
第14回 進化計算手法と群知能の実装④ (数値実験の実施)
第15回 進化計算手法と群知能の実装⑤ (実験結果の評価)
関連科目
経営科学特論
準備学習等の指示
毎回の授業では、演習課題を出します。授業の後に復習をしながら、どうしても解決出来ない疑問点は、次回の授業の最初に質問して下さい。また、次の回の授業資料を配布しますので、その資料に目を通し、予習をしておいて下さい。
教科書
使用しません。必要に応じて資料を配布します。
参考文献
田畑、経営科学入門、牧野書店
坂和、線形計画法の基礎と応用、朝倉書店
坂和、離散システムの最適化、森北出版
坂和、非線形システムの最適化、森北出版
今野、鈴木、整数計画法と組合せ最適化、日科技連
伊庭、進化論的計算手法、オーム社
坂和、田中、遺伝的アルゴリズム、朝倉書店
大谷、進化計算アルゴリズム入門、オーム社
D.E. Goldberg, Genetic Algorithms in Search, Optimization, and Machine Learning, Addison Wesley
Z. Michalewicz, Genetic Algorithms + Data Structures = Evolution Programs, Third, revised and extended edition, Springer-Verlag
X. S. Yang, Nature-Inspired Optimization Algorithms, Elsevier
J. Kennedy, R. Eberhart, Swarm Intelligence, Elsevier
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
出席状況、授業への参加度、課題・レポートの提出状況によって総合的に判断します。
実務経験と授業との関連
備考