シラバス情報

科目名
地域研究特殊研究
授業コード
72010
担当者名
平本 賢了
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2024年度前期
教職免許種類

授業内容
開発途上国において地域間の均衡ある発展を目指すことは当該政府の重要な政策課題を成しており、課題は政府による開発計画と地方とのそれとの整合性をいかに図るかにあるとされます。しかし、現実の地域開発は経済学、政治学および社会学などの分野にまたがり、単なる地域社会的規模にとどまるものでなく国民社会規模で展開がなされています。こうした点を踏まえた総合的な観点から、各国政府による地域開発政策の策定と実施がなされます。本授業では、地域開発問題を考察する上での基本的な論点整理をしつつ、今日の発展途上国ないし新興国による地域開発政策について考えます。事例としてASEANの島嶼国家を取り上げ、地域開発政策の成果を整理するとともに、現在の地域開発に影響を及ぼしているとされる要因や背景を考え、開発展望を描くべく研究を深めてゆきます。
授業は論文の輪読と報告により、進めてゆきたいと思います。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
1.地域開発政策の基本的な論理構造と課題について理解し、説明できるようになることです。
2.それを通じて、地域開発にかんする受講者の一層の研究につながることを目指します。
授業計画
第1回 授業のオリエンテーション
第2回 地域開発政策の論理①地域開発の概念
第3回 地域開発政策の論理②地域開発の目的
第4回 地域開発政策の論理③地域開発における行政
第5回 国家開発政策における地域開発の位置づけ
第6回 地域開発における産業基盤整備と生活環境基盤整備
第7回 地域開発による経済的・社会的影響①インフラ
第8回 地域開発による経済的・社会的影響②資源開発
第9回 地域振興としての離島開発
第10回 経済安全保障としての離島開発
第11回 地域開発とセーフティーネット
第12回 持続可能な開発と地域
第13回 開発プロジェクトと地域
第14回 地域開発と環境問題
第15回 均衡ある経済開発と社会開発について考える-まとめにかえて-
関連科目
準備学習等の指示
授業で使用する論文や文献について報告をしていただきながら、進めてゆきます。従い、授業の終わりで指示された箇所について十分学習いただくとともに、報告のレジュメを作成していただきます。地域開発への考察を深めるためには、目的論や方法論も論理の理解に重要ですが、むしろ地域開発はどのような過程を経て実現され得るのかという問題意識を常に持ちながら、授業に参加いただきたいと考えます。
教科書
地域開発にかんする学術論文(国内および東アジア、ASEAN)を使いながら進めます。従い、授業で使用する文献はこちらで準備して、配布いたします
参考文献
授業の中で適宜、紹介いたします
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
授業への姿勢や態度、発表及びレポートなどをもとに、総合的に評価いたします。
実務経験と授業との関連
備考