シラバス情報

科目名
教育原理 b 【教職】
授業コード
51013
担当者名
前馬 優策
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2024年度前期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(地理歴史)、高校一種(公民)、高校一種(商業)、高校一種(情報)

授業内容
この授業では、教育についての基礎理論や方法について理解することを目的としている。わたしたちが無意識のうちに「当然」と考えてきた、様々な場面における教育的な営為は、国や社会固有の歴史、思想、文化、時代と関わりながら展開されている、相対的なものであることを理解する。これにより、現代の子どもを取り巻く教育的な環境について、「今何が起こっているのか」「それにはどのような意味が込められているのか」といったことを、言語的に読み解く視点を提供する。
なお、毎回の振り返りについては、翌週の講義の冒頭で適宜紹介するとともに、全体へのフィードバックを行う。
なお、授業では基本的に毎回の授業でグループでの意見交流もしくはグループワークが行われます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想をテーマとし、以下のことを到達目標とする。
①教育思想をふくむ教育学の基礎的知識を修得する。
②教育の歴史を学び、公教育の役割と意義について理解する。
③教育や学校に関する事柄について、様々な問いかけを行いながら、教育の本質について深く考察できるようになる。
④自らの学校教育体験を振り返るとともに、主体的に意見を述べられるようになる。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」
授業計画
第1回 教育とはどういうことなのかを考える(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第2回 教育の理念・思想とは(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第3回 近代ヨーロッパの教育思想(ペスタロッチ・ヘルバルトを中心に)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第4回 アメリカの教育思想(デューイを中心に)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第5回 現代における教育思想(ポストモダン思想と教育)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第6回 近代学校制度の成立と普及(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第7回 近代日本の教育と理念(明治から戦前期)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第8回 現代日本の教育と理念(戦後から現代)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第9回 子ども観とその変遷(子どもとはどのような存在か)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第10回 発達の概念と教育(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第11回 「伝える」ことの本質(コミュニケーションの難しさ)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第12回 学校における教師と子ども(隠れたカリキュラム)(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第13回 格差社会と教育(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第14回 ジェンダーと教育(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
第15回 教育の最新事情(パワーポイント提示、資料配布、グループワーク)
定期試験
関連科目
「教職入門」、「教育制度論」
準備学習等の指示
テキストの復習と予習(40分)。毎回の振り返り課題には必ず取り組むようにしましょう(20分)。
それぞれの授業のポイントを自分の言葉で説明できるように、また、紹介された様々な思想について自分の意見をまとめられるようにしておきましょう。
教科書
特に指定しない。
参考文献
『教育原理・教職原論』(2021)平井悠介・曽余田浩史(編著)、協同出版 ※教職入門の授業のテキストです。
『教育の理念と思想のフロンティア』(2017)伊藤良高・冨江英俊(偏)、晃洋書房
『ジョン=デューイ』(2022)上野正道、岩波書店
『学校の役割ってなんだろう』(2021)中澤渉、筑摩書房
『教育論の新常識』(2022)松岡亮二(編著)、中央公論新社
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験の成績(60%)、毎回の振り返り課題(40%)

※出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には、定期試験の受験を認めないことがある。
実務経験と授業との関連
備考
この科目は、教員免許取得のための必修科目となっている。現代の教員には、多様な他者との高度なコミュニケーション力が求められていることから、授業においてもランダムに指定したグループで活動をしたり、指名して発言を求めることがあります。この授業をトレーニングの場ととらえ、たとえそういったことが苦手であっても積極的に授業に参加してください。

私語、授業態度等については厳しく指導します。
受講人数や状況等、また、止むを得ない休講等によって、授業内容が前後したり、変更することもあるので、次週の内容について授業終わりに必ず確認をしておいてください。