シラバス情報

科目名
教育制度論 【教職】
授業コード
51018
担当者名
牧瀬 翔麻
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2024年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(地理歴史)、高校一種(公民)、高校一種(商業)、高校一種(情報)

授業内容
現代の公教育制度は、これまでの歴史や社会構造、関連する教育法規に基づいて成立しています。本講義では、現代社会における公教育の意義を問い直すとともに、公教育の中心に位置づく生徒や教員にとって近年の教育改革がどのように作用するのかについて解説します。特に、新自由主義的な教育改革が展開される背景を政治・行政システムと関連づけながら考察していきます。教育を俯瞰的に捉えることを通じて、学校教員として将来職務に従事する上で必要となる視点・考え方を身につけていきます。講義では毎回、リアクションペーパーの提出を求めます。リアクションペーパーには、講義内容に関する「問い」を記入してください。次の講義の冒頭でピックアップした「問い」に講師が回答し、学生の理解を促します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本講義は、教育に関する社会的、制度的又は経営的事項に関する基礎的な知識を身につけ、それらに関連する課題を説明できるようになることを目標とします。また、学校と地域との連携及び学校安全が求められる背景を理解し、その具体的な対応を説明できることを目標にします。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」
授業計画
第1回 公教育の原理・原則−義務性・無償性・中立性
第2回 教育基本法①−教育の目的と目標、教育を受ける権利と教育の機会均等
第3回 教育基本法②−教育の目的と目標、教育を受ける権利と教育の機会均等
第4回 学校制度−「学校」とは何か、学校教育の目的と目標、学校体系
第5回 就学義務と教育義務−不登校、教育機会確保法、不登校特例校
第6回 特別支援教育制度−特殊教育から特別支援教育へ、障害者差別解消法と合理的配慮
第7回 教員制度①−教員の服務
第8回 教員制度②−教員免許、教員研修、県費負担教職員制度
第9回 教員制度③−教員の労働環境、給特法
第10回 学校経営①−学校組織と教職員、校務分掌
第11回 学校経営②−備付表簿、学籍簿・指導要録
第12回 学校安全と危機管理−学校保健安全法、危機管理マニュアル、安全点検
第13回 児童生徒に関する制度①−就学手続き、在学管理
第14回 児童生徒に関する制度②−懲戒と体罰、出席停止制度
第15回 教育行政制度−文部科学省、教育委員会
関連科目
教職入門、教育原理
準備学習等の指示
1.教科書の復習と予習を行ってください。
受講前には必ずテキストを読んできてください。わからない用語などは事前に調べてくるとより授業の理解度が高まります。約20分以上は予習にかけましょう。各講義時間の終わりに予習すべきテキストの章を示します。
2.教育時事に関心を持ち、新聞やニュースを日常的にチェックしておいてください。
教科書
古田薫・山下晃一編著『法規で学ぶ教育制度』ミネルヴァ書房、2020年。
参考文献
坂田仰ほか『図解・表解 教育法規−“確かにわかる”法規・制度の総合テキスト−(新訂第4版)』教育開発研究所、2021年。
教育六法、教育法規便覧(複数の出版社から毎年刊行されています。最新版が望ましいです。)
毎回の講義でテキストを補足する資料等のプリントを配布します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
リアクション・ペーパーによる授業への参加度(30%)及び定期試験(70%)によって評価します。
・リアクションペーパーは、講義に関する「問い」や疑問点をまとめているかどうかを評価します。
・定期試験は,講義で解説した教育に関する社会的、制度的又は経営的事項について理解できているか(知識・理解)、学校と地域との連携及び学校安全の意義や求められる社会的背景を理解し、具体的な対応について説明できているか(論理的思考力・分析力)を評価します。
出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には、定期試験の受験は認められません。
実務経験と授業との関連
備考
教員の養成を目的とする講義であるため、私語、授業態度等については厳しく指導します。