シラバス情報

科目名
経営管理論特論
授業コード
71025
担当者名
瀬戸 正則
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2024年度前期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
経営管理論は、20世紀初頭のアメリカにおける科学的管理に端を発した後、大規模化・高度化・複雑化・国際化が加速している企業活動を統括する、総合管理論として展開されています。
そして経営管理論の主たる課題は、現実的な企業活動を研究対象として、企業の経営行動において生起する多様な問題・課題を理論的・実証的に解明することにあります。
そこで、今日の企業社会における経営管理(マネジメント)の構造とプロセスについての知識を体系的に修得することを、本講義の目的としています。
各トピックを取り上げた報告や、経営事例(ケース)の作成過程の報告を適宜求めます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
① 現実の企業社会で生起している諸問題・課題を抽出し、経営管理論から得られる知見等を用いて分析・考察し、結論が導出できること。
② 経営管理論をはじめ、関係性のある周辺理論から得られた成果を、自らの表現で他者に説明し、理解・受容が図れること。
授業計画
第 1回 オープニング・セッション −講義の目的・進め方・学修方法
第 2回 企業とは −企業組織の成立・特性・形態
第 3回 企業環境 −環境適応と環境創造、企業の社会的責任
第 4回 経営者の職能① −所有と経営の分離、経営者支配、株式会社の機関
第 5回 経営者の職能② −経営管理と意思決定、コーポレート・ガバナンス
第 6回 経営管理論の成立と発展① −古典派的管理論、集団論的管理論、
第 7回 経営管理論の成立と発展② −組織論的管理論、環境論的管理論、
                  戦略論的管理論
第 8回 経営管理の体系
第 9回 経営戦略
第10回 経営組織
第11回 経営情報
第12回 イノベーション
第13回 経営のグローバル化
第14回 経営管理論の今日的課題
第15回 フィードバック・セッション −全体振り返り・まとめ−
関連科目
人的資源論特論、労働経済学特論、商業経済論特論
準備学習等の指示
指定教科書は必ず事前に読んで予習し、講義での配布資料と共に事後に良く復習してください。
講義内容を深いレベルで理解するためには、受講者自身で日頃から人間社会や組織現象に対する関心をもち、自学自習の継続的な努力が求められます。
講義で学ぶ多様な概念や理論と、受講者自身の自己経験・体験や感性・感覚を摺り合わせながら考察する努力を続けてください。
教科書
岸川善光著(1999)『経営管理入門』同文舘出版。2,600円+税。
瀬戸正則著(2017)『戦略的経営理念論 −人と組織を活かす理念の浸透プロセス』中央経済社。3,000円+税。
その他、適宜参考資料を配布します。
参考文献
講義の進捗状況に応じて、適宜紹介します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
受講者が事前に準備し講義中に発表するレポート内容、ディスカッションでの貢献度(質・量)、受講者が提示するケースの質・量、および期末レポートの内容などをもとに、総合的に評価します。
実務経験と授業との関連
自動車メーカー:マツダ株式会社の人事・総務部門における多様な業務経験や、マツダ関連企業に対する人事支援業務経験を通じて、更には(勤務)社会保険労務士として培った知識や経験を活かし、講義では主に企業における組織マネジメントに言及した既存理論を詳説します。併せて、企業における経営行動の現状や課題等について、実例を交えながら解説します。
また、教員が有名大企業はじめ中堅・中小企業を対象に実施中の、半構造化面接調査活動等を通じて得ている知見等についても(可能な範囲で)適宜紹介します。
備考
授業計画については、受講生の理解度や希望等を考慮し、適宜変更する場合があります。