シラバス情報

科目名
不動産実務法務Ⅰ
授業コード
33007
担当者名
河口 忠史
副題
不動産取引の契約、権利関係・その他(民法を日常生活に活用)
科目ナンバリング
単位数
4.00単位
配当年次
1年
開講学期
2024年度後期
教職免許種類

授業内容
不動産実務法務Ⅰ・Ⅱ・Ⅲでは、毎年10月に行われる宅地建物取引士資格試験(通称、宅建士試験)に向けて、試験合格を目指すための授業を行います。

宅建士は不動産業界では必須の国家資格といわれ、関連する建設業界や金融業界などでも評価されるので、履歴書に書いて就活でのアピールに活用できます。

不動産実務法務Ⅰを後期に実施し、Ⅱ・Ⅲを前期に実施して、この3科目で試験の出題範囲の全体(4択問題 50問)をカバーします。
・不動産実務法務Ⅰ⇒売買契約、賃貸借契約などの「権利関係」(出題50問中、14問程度出題)
・不動産実務法務Ⅱ⇒不動産業界の規制法である「宅建業法」(出題50問中、20問程度出題)
・不動産実務法務Ⅲ⇒不動産自体に関する規制や税金「法令上の制限など」(出題50問中、16問程度出題)

授業の後に、単元の進度に応じて、復習のためにHUENAVIを用いた小テストを出題します。
(小テスト回数 不動産実務法務Ⅰ:18回程度、不動産実務法務Ⅱ・Ⅲ:9〜10回程度)
また、別途有償配付する過去問題集から重要問題を抜粋して、授業の中で解説します。

どの科目も、他の科目を受講したことを前提とはしていません。
それぞれの内容は、重複なく、独立していて、どの科目からでも、1科目だけでも、資格試験の準備ができます。

モデル履修計画
(後期にⅠを履修)⇒(前期にⅡ、Ⅲを履修)⇒10月に宅建士試験を受験
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」「チャレンジする力」

実務法務Ⅰでは、3分野の内の「権利関係(契約)」分野を学びます。なお、宅建士試験では、3分野全体から4択問題50問、「権利関係」分野から14問出題されます。
不動産業では、不動産売買や賃貸の仲介をしますので、不動産売買契約や賃貸借契約が大事であり、それから発生する権利や義務など、根拠となる法律の規定の習得が必須です。

この科目では、試験に出題される分野に重点を置いて、制度の道理を理解して、事例に当てはめ、結論を導くという、考え方を身に着けることを目指します。
また、国家資格である宅建士試験に向けて、資格取得に必要な制度の理解と試験問題への当てはめを習得して、肢の正誤を判断できるようになります。

なおまた、将来、自分がマイホームを借りる、買うときの契約について、契約の条項の意味が理解でき、相手と交渉することができるようになります。
授業計画
テキストに従って目次の順に全範囲を学習していきます。
また、授業の後に、単元の進度に応じて、復習のためにHUENAVIを用いた小テストを出題します。
(小テスト回数 不動産実務法務Ⅰ:18回程度、不動産実務法務Ⅱ・Ⅲ:9〜10回程度)

第 1回・契約の成立、債権・債務の意義
第 2回・詐欺、強迫、虚偽表示
第 3回・錯誤、心裡留保、公序良俗違反
第 4回・制限行為能力者
第 5回・取得時効
第 6回・消滅時効
第 7回・代理
第 8回・無権代理人、表見代理
第 9回・債務不履行
第10回・債務不履行・解除、手付解除
第11回・債務の弁済
第12回・売主の契約不適合責任
第13回・相続
第14回・物権変動
第15回・不動産登記法
第16回・抵当権の性質・効力
第17回・根抵当権
第18回・保証、連帯保証
第19回・連帯債務
第20回・共有、共有物分割
第21回・建物区分所有法(通称「マンション法」)
第22回・集会の決議、規約
第23回・賃貸借
第24回・借地借家法中の借家
第25回・借地借家法中の借地
第26回・不法行為
第27回・請負、委任
第28回・債権譲渡、相殺
第29回・民法その1(いろいろな物権)
第30回・民法その2(いろいろな契約、債権分野の制度)

関連科目
・不動産実務法務Ⅰ(後期) 不動産の売買契約、賃貸借契約などの、権利関係
・不動産実務法務Ⅱ(前期) 宅地建物取引業法(不動産業の規制法)
・不動産実務法務Ⅲ(前期) 不動産取引に関わる法令上の規制や不動産の税金

各科目は、他の科目の履修を前提としていません。
それぞれの内容は独立しているので、どれからでも始めることができます。
1科目だけ受講しても、試験出題範囲内の対応分野への対策ができます。

モデル履修計画
(後期にⅠを履修)⇒(前期にⅡ、Ⅲを履修)⇒10月に宅建士試験を受験
準備学習等の指示
基本的に、予習は不要です。逆に、復習をしっかりとしてください。

目安としては、授業と同じ位の時間(1時間半)をかけて復習し、HUENAVIの小テストを解き、その解説を読んで、習得した知識の確認をします。

また、別途に有償で頒布する問題集を使って、同じテーマの過去の本試験問題(4肢択一問題)を解いて復習します。

問題演習で大事なのは正解することよりも、「解こうとする」ことです。これによって誤解や記憶違いを見つけて、そこをテキストで復習することで、理解と記憶が深くなります。
また、本試験では2時間で4択問題50問が出ますので、標準的には1問2分で解く必要があり、演習を繰り返すことで、すばやく解答できるようになります。
教科書
1.テキスト: 「2024 LEC東京リーガルマインド 出る順宅建士 合格テキスト (1)権利関係」 ※1
2.問題集 : 「2024 LEC東京リーガルマインド 出る順宅建士 ウォーク問 本試験問題集 (1)権利関係」(別売) ※2

※1のテキストは、無料で講義内で配付します。
※2の問題集は、別途ご購入が必要です。(税込1,800円程度)
講義内で、お振込用紙を配布します。
振込方法・振込期限などの詳細につきましては、第1回目の講義時にご案内します。
参考文献
不動産適正取引推進機構 <a href="http://www.retio.or.jp/" target="_blank">http://www.retio.or.jp/</a>
・一般の市民に向けた啓発としての、不動産売買や不動産賃貸の手引きの参照。

授業に直接関係はありませんが、より実社会に近い形の不動産の契約を知ることができます。
定期試験の実施
定期試験を実施します。 
成績評価の方法
評価割合は、定期試験60%、(小テスト+授業への参加度)40%とします。
小テストは、単元ごとに、HUENAVIを用いて実施し、18〜20回程度を予定しています。


<出席回数の取扱い>
・出席回数が22回以上の出席者については、授業への参加度に加味します。
実務経験と授業との関連
なし
備考
宅地建物取引士資格試験
【実施団体】 (財)不動産適正取引推進機構 <a href="http://www.retio.or.jp/" target="_blank">http://www.retio.or.jp/</a>
【受験資格】 特になし (実務経験は不要)
【受験料】 8,200円 (※2023年度)

大まかな例年のスケジュール
【要綱発表】6月(官報および上記のURLにて)
【受験申込】7月
【試験日】 10月第3日曜日
【合格発表】11月末から12月初頃

なお、上記のURLで、過去の本試験問題を見ることができます。