シラバス情報

科目名
写真制作
授業コード
25013
担当者名
村上 宏治
副題
写真の本質を理解し表現する
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2025年度後期
教職免許種類

授業内容
世相・風俗・消費媒体を主軸にして、写真とは何なのか、その本質を考えることによって、時代の読み方を学びます。
また、写真を撮ることだけではなく、自己アピールと、プレゼンテーション能力を高める事によって、其々の分野で活躍できることを目指します。
特に重視することは、情報の収集と収集した情報の分析と継続です。
授業の前半では、写真に関する理解を深め、授業の後半では、実際の撮影や制作作業を通じて、実践力を身に付けます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
写真を深く知り、写真へのリテラシーを高め、写真を鑑賞する力と写真を撮影する力を身に付け、表現者としての基本を習得する事を到達目標とします。
1.写真とは何なのかをテーマに、映像時代における、過去から現代までの宣伝・報道の手法による時代の流れから読み取ります。
経済と時代の変化をシンクロさせて、時代の変化を俯瞰で読み取る力を身に付けます。
2.広告写真表現における「伝えるための実践」を行い、様々な表現方法の理論と実験を繰り返し、情報発信とは何かを探ります。
3.自分自身を表現するための、自己アピール技法とプレゼンテーション技法の習得を目指します。
【身につく力】「知識・理解」「斬新な発想をする力」「プレゼンテーション能力」
授業計画
【イントロダクション・写真の哲学】
第 1回 イントロダクション:自己流のスマホ写真とプロの写真の違い。
第 2回 過去から現在に至る、写真表現の変化に観る本質的要素。
表現者とは、表現するという事は何か。
第 3回 写真表現においての抽象化及び普遍化される思考の基礎の認識。
第 4回 伝えるための写真・映像の時代による変化。

【商業写真と報道写真の違い】
第 5回 商業写真(広告写真・広報写真)と報道写真の違い。
第 6回 商業写真としての広告写真・広報写真の表現方法。
第 7回 写真におけるデジタルアーカイブの理論と実践、その活用。

【写真表現】
第 8回 写真表現における視覚的表現と聴覚的表現の関係性。
第 9回 シズル感(おいしそうな魅力感)とは何か その表現と解釈。
第10回 トリックショット表現に観る告知効果とエンドユーザーへの印象効果。
第11回 ポスター制作・フライヤー制作。

【応用としての写真制作】
第12回 広告ジャンルにおける写真・映像制作①テーマを決める。
第13回 広告ジャンルにおける写真・映像制作②表現を工夫する。
第14回 報道ジャンルにおける写真・映像制作。
第15回 テーマに沿ったルポルタージュ制作。
関連科目
CM制作、コピーライティング実践講座、広告論、メディアビジネス特講H
準備学習等の指示
流行広告・作品・文学すべての流行する物にはある共通点が有ります。その共通点とは何かを探る旅に出てください。
そのCMであったり映画であったりその根底に流れる普遍的なものが有ります。
それを見つけるには、「知るを楽しむ」いう事が大切で、幅広い蘊蓄と体感が必要になります。疑似体験や実体験が重要です。
そのためにも、一日の中で、30分以上は写真や映像に接するようにしてください。
教科書
教科書は使用しません。資料やレジュメを提示することがあります。
参考文献
五味文彦, 佐野みどり、松岡心平(2002年)、『中世文化の美と力』、中央公論新社
青木貞茂(2021年)、『文化の力』、NTT出版
島並 良 (著),、上野 達弘 (著)、 横山 久芳 (著)(2024年)、『著作権法入門』 、有斐閣
上野 達弘、奥邨 弘司 (編集)(2024年)『AIと著作権』、勁草書房
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
(1)授業への参加度・毎回の感想カード:60%
(2)各回のテーマに関しての成果物:40%
実務経験と授業との関連
広告写真業界にて広告制作の現場での知見を活かし、アーカイブス化することによって仏像二体を国指定物件、1体を県指定物件へと昇格させました。
現在国指定物件に向けてメトロポリタン美術館・東京国立博物館と連携して源氏物語絵屏風をアーカイブ中です。
著書『国宝の寺・尾道浄土寺』(濱田宣氏と共著)・『絵を描きなす君よ〜平田玉蘊』・『しまなみSeven Bridges』『Adagio尾道』・『ゴッホの作品における彼と子供の答えのない対談美術ガイド』

公職としては、
尾道市文化財保護委員・尾道ユネスコ協会事務局長を務めています。
これらの経験を活かし、皆さんに解りやすく解説・指導します。
備考
受講の心得:受講中の私語・飲食は禁止です。指名されたら必ず答えてください。
たとえその場しのぎであったとしても、答える事での即興性の開発に期待します。
他の学生の邪魔となる行為は控えてください。
尚、授業内での写真撮影は原則スマホで行いますが、デジタルカメラを持っている人は使うことも可能です。