教員名 : 岡本 康昭
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科目名
経営戦略論
授業コード
22042
担当者名
岡本 康昭
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2025年度後期
教職免許種類
高校一種(商業)
授業内容
企業の成功と失敗の分かれ目はどこにあるのでしょうか?革新的な製品・サービスを生み出し続ける企業がある一方で、かつてのリーダー企業が市場から姿を消してしまうこともあります。その違いは「社会的ニーズに応え、競争に打ち勝つ戦略」を持っているかどうかにあります。
この講義では、企業がどのようにして競争を勝ち抜き、成長を続けていくのかを学びます。理論だけでなく、実際のビジネス事例や戦略のフレームワークを活用して、自分ならどう戦略を立てるかを考える実践的な視点も養っていきます。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
1. 経営戦略の主要理論を理解し、自分の言葉で説明できるようになる。
2. 実際のビジネス事例に経営戦略を適用し、論理的に分析・提案できるようになる。 【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」 授業計画
第1回 オリエンテーション
ー「授業の進め方と目的を知り、「経営戦略とは何か」をざっくり掴む。」 第2回 経営戦略論の全体像 〜経営理念、戦略の階層〜 ー「企業が戦略を立案するときの全体的な構造を理解し、「戦略とは何か」を深掘りする。」 第3回 成長戦略:市場と製品の掛け算のヒント 〜アンゾフの製品-市場マトリックスからPPMまで〜 —「成長するための選択肢を、フレームワークを使いながら考える。過去の成功事例を解説。」 第4回 競争戦略の基本:「勝つ戦略」を知る 〜ポーターの基本戦略〜 —「差別化戦略、コストリーダーシップ戦略とは?市場で「勝ち残る方法」の基本を学ぶ。」 第5回 競争環境を見抜く力 〜SCPとポーターの競争戦略(ファイブフォース分析)〜 —「競争相手だけでなく、買い手や供給者も敵になる?業界構造を分析するスキルを習得。」 第6回 ポジショニング戦略:市場での立ち位置を決める 〜競争戦略の4つのアプローチ〜 —「市場で有利なポジションを占めるには?「他社と違う強み」を築く方法を学ぶ。」 第7回 リソース・ベースト・ビュー戦略:強みを最大限に活かす 〜VRIO分析〜 —「自社のリソースは競争優位になるのか?競争力のある資源や能力を見極めるフレームワークを学ぶ。」 —終了後、小テスト実施。 第8回 小テスト解説と中間のまとめ —「これまでの学びを振り返り、理解を深める回。小テストの振り返りを通じて重要なポイントを再確認。」 第9回 プランニングと創発:計画と予想外のバランスを探る 〜プランとパターン〜 —「戦略はすべて計画通りに進むわけではない。想定外を活かす「創発的戦略」の重要性を学ぶ。」 第10回 新規事業参入の競争効果を分析する 〜ビジネスモデルキャンバスと仮説思考計画法〜 ー「スタートアップや新規事業が成功する秘訣を探る。ビジネスモデルの設計と仮説検証の手法を学ぶ。」 第11回 ゲーム理論の戦略への応用:相手の手を読む力 〜ナッシュ均衡と価値相関図〜 ー「ライバルはどう動く?競争戦略における意思決定の読み合いをゲーム理論を通じて学ぶ。」 第12回 イノベーションと戦略:変化への挑戦 〜ジレンマとトラップ〜 ー「企業が陥りがちな「ジレンマ」と「トラップ」とは?課題解決のアプローチを学ぶ。」 第13回 グローバル戦略とサプライチェーン:世界で勝つ仕組みを作る 〜I-Rフレームワーク〜 ー「グローバル市場で競争力を持つために必要な戦略を、実例を交えて学ぶ。」 第14回 ビッグデータ・AIを活用した戦略環境の変化を読む 〜KPIと効果測定〜 ー「ビッグデータやAIの活用が企業戦略をどう変えるのか?データドリブンな意思決定の基本を学ぶ。」 第15回 全体のまとめ:学びを振り返り、戦略を考える力を強化する ー「全15回を振り返り、経営戦略の主要な考え方を整理。これからのビジネスに活かせる視点を再確認。」 関連科目
ミクロ経済学基礎ⅠⅡ、産業組織論、組織マネジメント論、経営管理論基礎、
準備学習等の指示
予習:授業前日までにHUENAVにレジュメを掲示しますので、1時間を目途に目を通してテーマを把握しておきましょう。
復習:授業を聞きながら補記した内容などを含めて、再度資料等を活用して知識の定着に努めましょう。参考文献として掲げた資料などの該当箇所を読むと更に理解が深まります。復習は合計で2時間が目途です。 教科書
教科書は使用しません。事前にレジュメを掲示しそれを活用して講義を進めていきます。
参考文献
網倉久永、新宅純二郎(2011)『経営戦略入門』日本経済新聞出版社、3,400円+税
琴坂将広(2018)『経営戦略原論』東洋経済新報社、2,000円+税 青島矢一、加藤俊彦(2012)『競争戦略論』東洋経済新報社、2600円+税 定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験70%:主要な経営戦略の理論について客観問題または論述する問題で到達の度合を評価します。
中間小テスト30%:基本的な知識の定着度合を客観問題で確認します。 中間小テストは、HUENAVにより、第7回目の講義後から第8回目の講義日前日までの間に自宅で取り組んでもらいます。 出席回数が11回以上の出席者は授業の参加度を評価に加味します。なお、出席回数が授業回数の3分の2に満たない場合は、定期試験の受験を認めないことがありますので注意してください。 実務経験と授業との関連
メガバンク、インターネットバンクで企業の経営分析、審査、コンサルを通して経営に関わってきました。その経験に基づいて、実務との関連に重点をおいて幅広く解説します。
備考
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