教員名 : 細川 志織
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科目名
興動館プロジェクトの計画と実施
授業コード
35022
担当者名
細川 志織
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2025年度後期
教職免許種類
授業内容
【授業内容】
「こんな取り組みをしたら社会が楽しくなるのに」、「この活動で社会の課題を解決できるのでは」など、皆さんの思いや志を「形にしてみる」のが企画書です。それを実際に行なうためには実施計画書を作り、その準備にかからなければ計画倒れになります。実施に向けて実施計画を立てることからプロジェクトの第一歩が始まります。次に実際にプロジェクトに取り組もうとすると様々な課題に直面します。チームの中でリーダーシップや、モチベーションの違い、コミュニケーションの問題など悩むことも出てくるでしょう。これらにどう対応して行くか「マネジメント」の問題です。プロジェクトの立ち上げから実施までのプロセスを学習していきます。 【授業方法】 (1)自分が考えるプロジェクトを、「計画・実施」できる企画に整えます。 (2)その企画を実施してくためのさまざまなツールをまなび、実施計画を立てます。 (3)その実施計画を共有する発表会を実際に⾏ってもらいます。この発表会運営そのものについて一企画として実施計画書をつくり、その計画書に従って準備をし、実際に実施してもらいます。 (1)企画の確定、(2)実施計画の策定、(3)(実施計画に基づく)発表会実施 という3段階構成になっています。 【フィードバック】 毎回、授業での気づきや学びについてGoogle Formを使って提出してもらいます。基本的には次の授業の冒頭で、適宜全体共有の上、フィードバックいたします。 ※本授業でグループワークでのディスカッションや協働を通してアクティブラーニングを実施します。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、人間力を養う興動館科目の4つのフィールドのうち、「行動力」に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)何のために何をやり遂げたいのか常にはっきりしていることにより、その全体を俯瞰して具体的に行動することができます。目的を設定し確実に実行する実行力を身に付けることができるようになります。 (2)プロジェクトを実施するために、具体的な実施計画書を作成することの重要性を認識できるようになります。 (3)プレゼンテーションで伝える力を身に付けます。 【身につく力】①論理的思考力・分析力 ②プレゼンテーション能力 ③協働して成し遂げる力 なお、この授業は、興動館プロジェクトに直接かかわる内容であるため、興動館プロジェクトメンバーの履修を優先します。 授業計画
第1回 オリエンテーション・アイスブレイク/・人間力チェックシート【初回】実施 (50分)
授業の目的や授業の進め方、プロジェクトの基本的な考え方を説明します。アイスブレイクを通じて仲間づくりをします。 この回では、まず人間力について理解し、プロジェクトの企画内容について計画を立て、実施する過程においてどの人間力を身につけたいかを意識します。 第2回 プロジェクトとは何か プロジェクトとは何か—何に取り組み、どんな目的を掲げ、目的を解決するための方法・活動を考え、その計画や戦略をつくりっていきます。プロジェクト計画のポイントを説明していきます。 第3回 プロジェクトを立ち上げる ー課題を発見し、解決に向けた企画を練る— 皆さんが取り組みたいと思う課題について、企画内容を確認します。実現可能なプロジェクトを企画できるでしょうか。 第4回 チームワークで取り組み 一人では解決が難しい問題も、同じ志の人がチームで取り組めば解決が可能になるでしょう。取り組みたいプロジェクトのチームメンバーで、プロジェクトチームをつくります。発表のための役割分担を行ないます。 第5回 発表会(プレゼンをする)のための発表会実行委員会をつくる プロジェクトのプランを発表するプレゼンテーション発表会の実施計画づくりを始めます。ここからが、本授業の中核になるイベントの「実施計画と実践」の舞台に移ることになります。 第6回 発表会という事業・活動・イベントを成功させるためには? 発表会という取り組み・事業を成功させるためにどんなことを準備し計画しなければならないでしょうか。 作業をシュミレーションして作業表を作成してみましょう。 第7回 計画を立てる ①成果物(アウトプット・アウトカム)を考える、②目的と目標(goalは何か)が必要 ③始まりと終わりが必要 ④独自性が必要 この4つについて学ぶとともに、実際実施計画・スケジュール、当日プログラムを作っていきます。 第8回 計画を見直す、チェックする 人間力チェックシート作成【中間ふりかえり】(30分) チームで議論しながら、実施計画を練り直します。具体的には、必要な資源は調達できますか。スケジュールや、当日のプログラムは実現は可能でしょうか。、チームで取り組むため、役割分担はできているか。詳細について模擬ミーティング(ディスカッション)します。 この回では、自信の人間力の変化をふりかえり、その変化に対する考えを仲間たちに伝えます。 第9回 プロジェクトのマネジメントを考えるー 皆で実施計画を進めようとするとポテンシャルの違いやモチベーションの違いなど問題に直面します。モチベーションを高めるにはどうすればいいのでしょうか。コミュニケーションはどうすればうまくいくのでしょうか。 第10回 スケジュール管理 スケジュール管理や役割分担、進捗状況は、どうだったでしょうか。実際に取り組んでみると様々な問題に直面します。問題解決方法を検討します。リスク管理についても考えます。 第11回 コミュニケーション—伝える力を考える チームで取り組むには、コミュニケーションが大切です。コミュニケーション力を高めてどうチームで行動していくか。伝えるためのポイントを考えます。 第12回 PDCAサイクルを学ぶ PDCAサイクルは、計画段階でも実施の途中でもつねに意識しておく必要があります。チェックするということ、評価し改善するということを再確認してみます。 第13回 予行演習・シュミレーションする 実施計画の事前実施で確認をしてみましょう。思わぬ準備不足が発見されるかもしれません。その対応はどうしますか。考えましょう。 第14回 報告会の実施 それぞれのチームでつくったプランを発表するという「発表会という事業」を実際に実施してもらいます。実施計画通りに進むでしょうか。漏れはなかったでしょうか。 第15回 総括 人間力チェックシート作成【最終ふりかえり】(45分) 発表会というプロジェクトの実行計画と実施についての学んだことを通じて、振り返りを行ないます。 ※ 各回のコンテンツは、グループワークの進捗によって変わります。 ※この授業ではアクティブラーニングを取り入れています。パソコンを使用します。持参してください。 ※人間力チェックシート作成に次のように時間を配分しております。 初回50分、中間ふりかえり30分、最終ふりかえり45分 関連科目
興動館プロジェクトと企画力、興動館プロジェクトとコミュニケーション
準備学習等の指示
第1回の受講前に、これまで⾃分が関わったプロジェクトやイベント、授業でのグループワー ク、サークル活動や部活、課外活動などを通して、この授業で取り上げてみたい企画について、紹介できるように考えてきてください。
この授業は、興動館科目の行動力フィールドの授業です。フィールドの達成目標(※)を意識して授業に臨んでください。(※達成目標: ①物事に進んで取り組む主体性、②目的を設定して確実に実行する実行力、③他人に働きかけ巻き込む力) 1.ほぼ毎回、当⽇得られた学びや気づきについて、課題としてオンラインフォームで提出します。次の授業で共有します。 2. 発表会実施に向け、授業時間内に活動・準備が終わらない場合は、時間外にグループで集まってもらう可能性があります。 (最⼤2時間程度を想定) 教科書
教科書は使用しません。必要があれば資料などのプリントを準備します。 また、参考になると思われる情報や資料は、掲⽰板やメールを使って配信することもありますので、必ずHUE NAVIを確認してくだ さい。
参考文献
『プロジェクトマネジメント入門』2013年 一般社団法人プロジェクトマネジメント学会
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
(1)授業への参加度・・・20%(出席状況を含む)
(2)提出物、企画内容、実施計画書・・30% (3)プレゼンテーション・・20% (4)実践活動・・・30% 実務経験と授業との関連
外資系⾦融において14年間、⼈事マネジメント、新⼈研修、採⽤、プロジェクトマネジメントなど幅広い業務に関わってきまし た。直近14年は、アントレプレナーシップ教育やキャリア教育、社員教育にも従事してきました。現在はその延⻑として、広島県 の経済団体において理事を務める傍ら、⼥性部会⻑として⼥性起業家⽀援や⼥性社員の活躍推進事業などを⾏っています。 さらにPTA活動や地元コミュニティでのボランティア活動など、⾮営利活動にも意欲的に参加し、執⾏部でデータ化や組織再編など必要に応じた改⾰を進めた経験を持ちます。 直近では、上記に加え、通訳案内⼠として広島県の観光事業にも従事しており、ガイド研修やツアー造成なども担当しております。 こうしたさまざまな経験を活かし、一つの目標に照準を合わせてどのようにチームを築き、計画を立てて企画を実践していくのか、紐解いていきます。
備考
定員30名
興動館科目では、あなたの人間力の成長を記録するために、ふりかえりと分かち合いを重視した「人間力チェックシート」を作成していただきます。 興動館科⽬はグループワークが中⼼で、グループ作業への無断⽋席は他のメンバーに迷惑をかけることになるので、毎回きちんと出席してください。事情があって⽋席する場合には、必ず講師に連絡するようにしてください。 |