シラバス情報

科目名
アセアン経済
授業コード
21044
担当者名
平本 賢了
副題
アセアン諸国の経済発展要因と展望
科目ナンバリング
単位数
2単位
配当年次
2年
開講学期
2025年度前期
教職免許種類

授業内容
本講義は、ASEAN成立から今日に至るASEANの経済発展について学びます。現在、ASEANは10カ国で構成されています。しかし、これらの国をつぶさに観察すると、国土面積や人口、資源の有無、そして発展段階に大きな違いがあります。さらに、社会や文化においても大きな違いが見られることから、多様性に富む地域と言えるでしょう。それゆえ、この地域への理解を深めるためには、地理、歴史、社会、文化などの理解も求められるという点で、ユニークです。こうした点も踏まえながら、本講義ではASEAN成立の背景と各国の経済発展について学び、この地域への理解を深めてゆきます。なお、レポートを1回実施します。ASEANへの興味と関心をさらに深めてもらうことを目的とするものです。課題の指示は、第9回の授業のはじめに行います。またレポートが提出された後、授業の冒頭で解説をします。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
ASEANは日本と長い経済関係を有していることからも、履修者の皆さんに是非、身につけてほしい点は、以下の2点です。
1.経済だけでなく、歴史や社会あるいは文化的な視点からも、自分の言葉でわかりやすくASEANについて説明ができるようになることを目指します。
2.日本との関係をさらに前進させるためには、どのような取り組みや関わりが大切か、自分の考えや意見を持つことを目指します。

【身につく力】「知識・理解」と「論理的思考力・分析力」、「情報リテラシー」
授業計画
ASEAN地域の全体像が理解できるよう、授業を進めてゆきます。
また、授業のはじめに5分程度、前回授業の振り返りを行います。

第1回  東南アジアの歴史・社会および文化
第2回    東南アジアの経済史①欧米諸国による支配期の経済と社会
第3回    東南アジアの経済史②第二次世界大戦と政治的独立
第4回    ASEANの誕生とその背景
第5回    ASEANの経済発展①初期条件と政府の役割
第6回    ASEANの経済発展②天然資源
第7回    ASEANの経済発展③工業化戦略と市場
第8回    ASEANの経済発展④直接投資と産業構造
第9回 ASEANの経済発展⑤経済指標からみた発展過程の概観 (授業のはじめにレポートの指示と書き方について説明します)
第10回  ASEAN加盟国の経済①シンガポールとマレーシア
第11回  ASEAN加盟国の経済②タイとフィリピンおよびインドネシア
第12回  ASEAN加盟国の経済③カンボジア、ラオス、ミャンマー(CLM)
第13回  連結性強化への取り組み
第14回  ASEAN経済共同体(AEC)の発足と直面する課題
第15回  現在のASEAN経済と課題-授業の振り返りとまとめ-
関連科目
履修者の皆さんの関心や理解がさらに深まるよう、国際経済関係科目の授業を積極的に履修してください。
「国際経済基礎Ⅰ」、「国際経済基礎Ⅱ」、「中国経済」、「開発経済」および「国際貿易論」
準備学習等の指示
多岐にわたるトピックスを取り扱いますので、特に復習を大切にしてください。授業資料を配布しますので、授業後は復習として振り返り学習をしっかりと行いましょう。また、次回の学習内容を伝えますので、予習として新聞や雑誌などを使って、必要な資料や情報の収集をしましょう。復習と予習には、それぞれ30分以上をこうした時間にあてましょう。
教科書
授業資料としてプリントを配布します。
参考文献
山影進編『新しいASEAN-地域共同体とアジアの中心性を目指して-』、アジア経済研究所、2011年、
鈴木早苗『ASEAN共同体-政治安全保障、経済・社会文化』、アジア経済研究所、2016年など。
参考文献の紹介は、授業において随時行ないます。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
成績評価は以下に基づき、総合的に評価します。
・定期試験:80%
・小レポートと授業への参加度:20%
 ※出席回数が11回以上の出席者については、授業への参加度に加味して評価をします。
実務経験と授業との関連
備考
気持ちの良い授業を行うことを心がけます。皆さんは以下のことを意識していただき、授業に参加してください。
(1)授業には毎回出席しましょう。
(2)授業中の私語・飲食は厳禁です。