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教員名 : 加藤 淳一
教員名 : 餅川 正雄
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科目名
上級簿記
授業コード
22046
担当者名
加藤 淳一、餅川 正雄
単位数
4.00単位
配当年次
1年
開講学期
2026年度後期
教職免許種類
高校一種(商業)
授業内容
この授業では、上級レベルの簿記会計の学習範囲’(会計学・原価計算)の講義と演習を行います。中級簿記(工業簿記・商業簿記)の知識を超えた発展的・応用的な内容について幅広く学びます。上級簿記の理解を深めるためには、その基礎となる部分(中級簿記)の学習を終えていることが前提になります。実際に知識と技術が確実なものとするためには、中級簿記の問題演習(復習)が有効です。授業では問題の解法ポイントを確認して、上級簿記の主要な論点の本質を理解できるように解説します。また、中間テストを実施することで、範囲を絞り込み、無理のない範囲で定期テストの出題を設定します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
実社会で活用できる上級簿記の内容を演習形式で学ぶ方法を採用し、以下の到達目標を設定しています。
〇1. 商業簿記・会計学について 株式会社(大企業)における商業簿記・会計学について、財務諸表の作成・分析ができる能力を身に付けます。 〇2. 工業簿記・原価計算について 製造業における原価管理の応用技能を身に付け。実務での応用について、要点を簡潔に説明できるようになります。 【身に付く力】 「知識・理解」、「問題解決力」、「論理的思考力・分析力」 授業計画
<商業簿記・会計学>
第1回 会計の意義と役割 企業会計の領域と制度会計 第2回 会計公準と会計基準 一般原則と2つの利益観 第3回 資産会計 資産の分類とその認識基準 第4回 負債会計 負債の分類と評価規準 第5回 財務諸表 株主資本等変動計算書とキャッシュフロー計算書 第6回 金融商品会計 デリバティブ取引とヘッジ会計 第7回 外貨換算会計 取引時と決算時の会計処理 *中間テスト 第8回 退職給付会計 退職給付債務と年金資産 第9回 リース会計 借手と貸手の会計処理 第10回 減損会計 減損損失の認識と測定 第11回 会計上の変更および誤謬の訂正 会計方針の変更と表示方法の変更 第12回 本支店会計 内部利益の控除と合併財務諸表の作成 第13回 企業結合・事業分離会計 のれんと負ののれんの会計処理 第14回 連結会計 連結会計の意義と目的 第15回 連結財務諸表 連結財務諸表作成の演習 <工業簿記・原価計算> 第1回 工業簿記の構造 費目別計算と製造間接費計算 第2回 個別原価計算 仕損費と作業屑の処理 第3回 総合原価計算 工程別総合原価計算 第4回 標準原価計算 標準原価差異の原因分析と会計処理 第5回 工場会計の独立 本社会計と工場会計の独立とその意義 第6回 直接原価計算 直接原価計算の意義と固定費の調整 第7回 原価・営業量・利益関係の分析 CVPの感度分析と経営レバレッジ係数 第8回 原価予測の方法 過去の実績データにもとづく予測法 *中間テスト 第9回 営業費の計算と分析 営業費の分類と販売費の分析 第10回 業務的意思決定の分析 原価概念と収益概念 第11回 構造的意思決定の分析 新規投資と取替投資 第12回 ライフサイクル・コスティング 製品ライフサイクルとコスト 第13回 原価企画と原価改善 原価企画の特徴と実施プロセス 第14回 活動基準原価計算(ABC) 計算例題と計算プロセス 第15回 活動基準原価管理(ABM) コストドライバー分析 関連科目
中級簿記、簿記論1、Ⅱ、財務諸表論Ⅰ、Ⅱ
準備学習等の指示
事前に使用する教科書の該当する箇所の解説を読んでおいてください。簿記の学びのコツは、予習によって「見方・考え方」を」おおまかに理解することにあります。上級簿記には実務を反映しているため多くの特殊な分野がありますので、キーワードや概要をある程度把握するために、授業前に約1時間程度の予習をして、その実務での活用に興味・関心をもって臨んでください。あせらないで、各回のテーマの本質を一つ一つ理解するように集中することが大切です。どうしても理解が難しいと思う場合は、中級簿記に戻って復習したりネットを利用して無料動画を視聴したりして、毎回、1時間程度の予習に取り組んでください。
商業簿記・会計学は、特殊な取引の仕訳が難しいと言えます。特に、税効果会計と連結会計についての学びに力を入れてください。その単元の本質は何かを深く考えてください。なぜ税効果会計が必要なのか、なぜ連結会計が必要なのか、ということを考えてください。 工業簿記は、最初に工業簿記・原価計算の問題を社長や工場長の気持ちになって、一通り解けるようになることを目標とします。計算式を覚えるのではなく、「図を書いて計算する」という方法を身に付けられるように、例題を読んでおくなど、事前に1時間程度の予習をして内容をイメージできるようにして授業に臨んでください。 毎回、問題の解き方を解説する時間が多くなるため、必ず授業で扱った問題をもう一度時間を計って各自で解くという復習を継続してください。授業の後半の回では、論点を絞り込んで問題を解いてもらうことになるので、出来なかった問題を何度も繰り返して自宅で解くことになります。この復習の時間は、2時間程度必要です。因みに商業簿記は仕訳と決算の問題が重要です。工業簿記は標準原価計算と直接原価計算が重要ですので、完全に理解できるように取り組んでください。同じ問題を何度も解くことに、慣れていくことが重要です。 教科書
渡部裕亘、片山覚、北村敬子編著『検定簿記講義1級 商業簿記・会計学』(上・下)中央経済社(2025年) 各2,000円+税
渡部裕亘、片山覚、北村敬子編著『検定簿記講義1級 工業簿記・原価計算』(上・下)中央経済社(2025年) 各2,000円+税 参考文献
各担当教員から別途指示します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験70%、中間試験(小テスト)30%で評価します。毎回の授業への前向きな参加度(意欲・態度)を加味します。
実務経験と授業との関連
授業担当者は、公営企業(病院事業)の予算・決算の業務を経験しており、病院が作成する財務諸表の作成・分析だけでなく、予算編成・原価管理の実務についても実際的な課題を解説できます。
備考
【履修条件】中級簿記の単位修得者、または日商簿記2級の取得者のみ履修可
本科目は、日商簿記2級の学習を終えている学生を対象としています。その水準の簿記を学んだことがない学生は、講義内容の理解が難しいと考えられます。 テキストを読む時間を20%、問題を解く時間を80%として、自分で電卓をたたいてください。毎回、12桁の電卓を持参してください。 上級の商業簿記・会計学と工業簿記・原価計算の内容は、ビジネス実務での活用や国家資格の取得を目指すうえにおいて必要となる専門知識です。応用的な理論についても習熟する必要がありますので、自分で問題を解いて慣れるようにしてください。なお、解答できなかった問題や間違えてしまった問題は、各自で何度も繰り返して解くことが不可欠です。 |