シラバス情報

科目名
経済政策論
授業コード
21048
担当者名
野北 晴子
副題
戦後日本の経済政策
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2026年度前期
教職免許種類

授業内容
日本の現代の経済問題の原因と必要な政策を考えるには、戦後の日本経済を見る必要があります。物資不足と高インフレの戦後から、1960年代には、綿密に計画された経済政策が高度経済成を齎しますが、1970年はニクソンショックによる急激な円高と2回の石油危機という大激動に見舞われます。その中で、現代でいうところの地方創成政策である田中角栄の「日本列島改造論」が幻の政策となり、1980年代の国鉄分割民営化により物流と線路が寸断され、逆に地方の過疎化が加速することになりました。
その一方で、70年代の経済的ショックは日本経済の構造転換を促し、そのことが1980年代の日米貿易摩擦激化につながります。また、85年のプラザ合意が日本経済を円高不況に陥れ、企業の海外進出促進によって産業の空洞化が懸念されるようになります。その後生じたのがバブル経済ですが、その崩壊後、日本は失われた20年、30年とも言われる時代に突入しました。
本講義では、この経緯を丹念に紐解き、これからの日本経済に必要な政策とは何なのか、特にアメリカとの関係から考えていきます。また、年収の壁や令和の米騒動など、最近の身近なトピックスから、あらためて経済学の考え方を修得してもらいます。

到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本講義の到達目標は、下記のようになります。
①世界経済、日本経済の状況について常に関心をもち、自分で調べる習慣を付ける
②メディアの報道をうのみにせず、何事もまずは「疑う」ことから始め、その問題の背景を考える。
③起こった事件の背景を、経済学的な視点で考えられるようになる。
【身につく力】「知識・理解」 、「論理的思考力・分析力」 「斬新な発想をする力 」
授業計画
第1回 ガイダンス
第2回 年収の壁ー103万円から160万円に引き上げられるメリットとデメリットー
第3回 GDP世界第4位に転落した日本経済ーその真相ー
第4回 失業率から見た国際比較
第5回 令和の米騒動
第6回 食料自給率の問題
第7回 間接税と直接税
第8回 インフレーションとデフレーション
第9回 正しい公共事業と誤った公共事業   
第10回 円高と円安 
第11回 固定相場制から変動相場制
第12回 石油危機  
第13回 プラザ合意と円高不況
第14回 日本のバブル経済とバブル崩壊
第15回 世界経済のグローバル化と産業の空洞化
上記の授業計画の順序等は、世界の経済状況や学生の理解度・関心度によって、変わる場合があります
関連科目
ミクロ経済学基礎Ⅰ・Ⅱ、マクロ経済学基礎Ⅰ・Ⅱ、現代日本経済事情Ⅰ・Ⅱ、国際経済基礎Ⅰ・Ⅱ、国際金融論 、国際貿易論
準備学習等の指示
多くの経済(学)用語は、日常的に新聞やテレビ、インターネットなどのメディアで使われています。まずは、テキストの中のわからない専門用語、メディアで聞く用語については、自分で調べ、確実に使えるようになりましょう。
この授業は、学生の質問を重視します。常に、いま世界経済や日本経済で何が起きているか、常にチェックし、疑問に思ったことについてノートに書き留めておきましょう。
教科書
2025年8月に出版予定の『日本の経済政策(仮題)』がテキストとなります。
参考文献
講義の中で、別途支持します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験70%、授業参加度30%で評価します。

実務経験と授業との関連
備考
講義では、学生からの質問を重視します。日々起こる日本経済の問題に目を向け、自分なりに考え、起こった疑問を是非出してもらいたいと考えています。そのため、授業の前段は、学生から出された質問の内容をテーマに講義を行う予定です。
ミクロ経済学、マクロ経済学を学んでおくと、より理解が深まります。