シラバス情報

科目名
労働経済学Ⅱ
授業コード
21059
担当者名
森本 敦志
副題
データでみる労働市場
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2026年度後期
教職免許種類
高校一種(公民)

授業内容

本授業では、労働市場に関する各種統計を用いながら、日本の労働の実態をデータに基づいて理解することを目的とします。はじめに、賃金構造基本統計調査や労働力調査などの主要な労働関連統計の概要とデータの見方を学びます。その後、名目賃金と実質賃金の違いや、男女間・学歴間・産業間の賃金比較を行い、賃金水準の特徴を把握します。

続いて、平均・中央値・分散などを用いた賃金分布の分析や、ジニ係数・十分位比などによる格差指標の測定を行います。また、ヒストグラムや対数賃金の作成、相関分析などを通じて、賃金データの可視化と基礎的な分析手法を学びます。これらの計算や図表作成にはExcelやPythonを使用し、実際にデータを処理・分析しながら理解を深めます。

さらに、賃金制度や人的資本理論、労働生産性と労働分配率、労働時間や働き方、勤労者家計の状況などを取り上げます。加えて、各種指標について国際比較も行い、日本の労働市場の特徴や課題を多角的に考察します。後半では、人口構造の変化や労働力人口、雇用のフローとストック、労働需要、失業率、労働移動などを分析し、労働市場の動きを総合的に理解します。最終回では全体を振り返り、労働統計から日本および世界経済を読み解く力を養います。

到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
【到達目標】
・労働関連統計の基礎的な内容を理解し、主要な指標(賃金、失業率、労働時間など)を正しく読み取り説明できるようになること。
・ExcelやPythonを用いてデータの集計・可視化・基礎的な分析を行い、賃金分布や格差指標などを自ら計算・解釈できるようになること。
・日本の労働市場の特徴や課題について、国際比較も踏まえながら、統計データに基づいて論理的に考察し、自分の意見を述べられるようになること


【身につく力】
「論理的思考力・分析力」「情報リテラシー」
授業計画

第1回 ガイダンス
労働関連統計(賃金構造基本統計調査、労働力調査など)の概要、データの見方
第2回 賃金水準の比較と実質賃金
名目賃金と実質賃金、男女間・学歴間・産業間比較
第3回 賃金分布(1)—平均・中央値・分散—
代表値の違いと分布の歪み、ばらつきの測定、ヒストグラム
第4回 賃金分布(2)—ジニ係数・十分位・格差指標—
ローレンツ曲線、十分位比、格差の多面的把握
第5回 賃金制度と人的資本
年功賃金・成果主義、人的資本理論
第6回 賃金の分析
回帰分析
第7回 労働生産性と労働分配率
マクロ統計の読み方、企業収益との関係
第8回 労働時間と働き方
総労働時間、パート比率、長時間労働問題
第9回 勤労者家計と生活水準
可処分所得、消費構造、エンゲル係数
第10回 人口構造と労働力人口
少子高齢化、労働参加率、女性・高齢者就業
第11回 雇用のフローとストック分析
就業・失業・非労働力の移動、労働市場の動学
第12回 労働需要と企業行動
労働需要曲線、賃金弾力性
第13回 失業
完全失業率、構造的失業・摩擦的失業
第14回 労働移動とマッチング
転職率、産業間移動、地域間移動
第15回 まとめ

関連科目
本講義を受講するに際しては、労働経済学Ⅰおよび計量経済学を履修しておくことが望ましい。
準備学習等の指示
  • 事前学習(約45分)
各回の授業のテーマに沿って、労働市場に関する統計や資料を事前に調べ、基本的な用語や現状を把握しておくこと。
  • 事後学習(約45分)
授業後は、配布資料やノートを用いて理解を深めるための復習を行うこと。
教科書
教科書は使用しません。毎回講義資料をHUE NAVIにアップします。
参考文献
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
各回の授業課題 40%、定期試験60%の割合で評価します。
実務経験と授業との関連
なし
備考
・パソコンは毎回持参してください。