シラバス情報

科目名
経済政策論特論Ⅱ
授業コード
71014
担当者名
野北 晴子
副題
単位数
2単位
配当年次
1年
開講学期
2026年度後期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
日本の現代の経済問題の原因と必要な政策を考えるには、戦後の日本経済を見る必要があります。物資不足と高インフレの戦後から、1960年代には、綿密に計画された経済政策が高度経済成を齎しますが、1970年はニクソンショックによる急激な円高と2回の石油危機という大激動に見舞われます。その中で、現代でいうところの地方創成政策である田中角栄の「日本列島改造論」が幻の政策となり、1980年代の国鉄分割民営化により物流と線路が寸断され、逆に地方の過疎化が加速することになりました。
その一方で、70年代の経済的ショックは日本経済の構造転換を促し、そのことが1980年代の日米貿易摩擦激化につながります。また、85年のプラザ合意が日本経済を円高不況に陥れ、企業の海外進出促進によって産業の空洞化が懸念されるようになります。その後生じたのがバブル経済ですが、その崩壊後、日本は失われた20年、30年とも言われる時代に突入しました。
本講義では、この経緯を丹念に紐解き、これからの日本経済に必要な政策とは何なのか、特にアメリカとの関係から考えていきます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この講義の到達目標は以下のようになります。
①日本経済の経験とその経済政策について、理論的に分析できるようになること。
②政策目的と手段の組み合わせの期待される効果について、理論的に明らかにし、議論できるようになること。
上記の達成を通じて、より高度な専門知識と分析能力を高めることを目指します。
授業計画
第1回 直接税と間接税           
第2回 インフレーションとデフレーション  
第3回 良い公共事業と誤った公共事業    
第4回 固定相場制度から変動相場制度
第5回 GDP第四位、正規雇用と非正規雇用     
第6回 年収の壁                   
第7回 令和の米騒動、米の先物市場     
第8回 農業政策と国際食糧援助      
第9回 石油危機   
第10回 日本経済のバブルとバブル崩壊                 
第11回 グローバリズムと産業の空洞化
第12回 バブル崩壊と不良債権対策    
第13回 日本の対外直接投資とアジア通貨危機
第14回 小泉政権の構造改革
第15回 失われた30年の真相
※講義内容の順番は、受講者の興味関心により変わる場合があります
関連科目
ミクロ経済学 マクロ経済学 理論経済学特論Ⅱ、日本経済史特論Ⅰ・Ⅱ、国際経済学特論 経済政策論特論Ⅰ
準備学習等の指示
受講者は、テキストや様々な文献・資料から、テーマに関する自分なりの問題提起を明確にしておくことが望ましい
教科書
指定するテキストがあります。
第一回目の講義の際に、指示します。
参考文献
小峰隆夫 編著『日本経済の記録−第2次石油危機への対応からバブル崩壊まで−』シリーズ「バブル/デフレ期の日本経済と経済政策」歴史編第1巻、『日本経済の記録−金融危機、デフレと回復過程−』歴史編第2巻 内閣府経済社会総合研究所発行、佐伯印刷株式会社(内閣府のHPよりダウンロード可能)
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
講義における報告50%、 授業参加度50%で評価します。
実務経験と授業との関連
備考
ミクロ経済学、マクロ経済学を学んでおくことが望ましい