タイの経済発展とその背景-金融的側面からの一考察-
M.J.Fryは世界的な景気後退の中でのアジア諸国の高度成長の要因は,インフレ率の収束,適切な政策運営にあったと指摘。本論ではタイをとりあげ,金融的側面から高度経済の背景を分析。80年代前半と比較し,低インフレ率,日本をはじめとする直接投資および貿易額の急増があったこを示した。国際収支表からは,85年以降の海外からの経常赤字の拡大とそれに伴う資金流入拡大が説明された。
広島経済大学経済研究論集
第15巻
第4号