ワークシェアリングについての一考察
高い失業率が続く中,ワーキング・シェアリングの導入議論が日本でも活発になった。しかし,これは既に企業が独自にすすめてきた雇用調整と重なるものである。また,ヨーロッパではワークシェアリングの導入でパート労働者が増加し,失業率の低下に効果があるとしているが,日本では既に女性を中心としてパートタイム労働比率は非常に高い。雇用に関する制度改革は社会経済に大きな影響を与えるため,より慎重な議論が必要である。
広島経済大学経済研究論集
第25巻
第1号