日本企業によるリキャップCB発行の現状とその狙い
本論は、コーポレートファイナンスの視点から、近年の日本企業によるリキャップCB発行の現状と動向を整理・検討し、リキャップCBを発行する企業及び経営者は何をその目的としているのか、について検証している。特に本論では、地域銀行によるリキャップCB発行に着目し、イベントスタディ分析や財務分析など多面的な分析を加え、地域銀行特有の狙いを浮き彫りにした。その結果、財務優良仮説が肯定され、シグナリンが仮説は否定された。また、資本コスト引き下げ仮説に関してははっきりとした結論が得られなかった。
広島経済大学経済研究論集
第37巻
第4号