現代国際システムにおける国際公共財の研究
本論は、国際社会の安定と発展がいかなるメカニズムの下に確保されるかという問題意識にもとづき、国際公共財を理論的、実証的に解明しようと試みたものである。第1章では、国際公共財分析にあたって重要な概念となる国際システムの定義と現状を覇権安定理論を利用しつつ分析した。第2・3章では1章の考察をうけ、国際公共財を戦後の国際関係のデータを用いた実証分析と経済理論を応用して(特にコスト問題について)多面的な分析を行っている。
安芸論叢
第6号