国際政治経済システム研究の一視角(1) ―覇権安定理論を手がかりに―
本論の目的は、国際社会における政治的要素と経済的要素の相互連関性をシステム論的に把握することによって、今後の世界秩序の行方を展望することにある。そのため本論では、まず「国際政治経済システム」という概念を導入し、さらにその概念の内部構造である国際システムと世界経済の相互連関を分析するための一つのモデル・ケースとして、覇権安定理論をとりあげ、その内容を詳しく検討している。
広島経済大学経済研究論集
第17巻
第2号