1158年の所領交換について―フリードリヒ・バルバロッサの帝国領国政策に関連して
神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世が1158年にザクセン・バイエルン太公ハインリヒとの間で行った所領交換についてその特権証書を利用して分析し、この所領交換がシュヴァーベン地方において自らの勢力基盤を確立するために展開していた帝国領国政策の一環であったことを実証し、また当時北ドイツにおいて最有力となっていたハインリヒに対する懐柔策ともなっていたことをも推定した。
史学研究(広島史学研究会)
第167号