オブジェクト指向の手法は従来ソフトウェア構築のために応用されてきたが、ゲシュタルト理論を応用することによってシステム領域を含むその課題領域(Problem Domain (現実のビジネスの一部を空間として扱う時の用語)) の分析にも用いる事ができる事を研究発表している(一般にDomain Analysis(DA) と呼ばれる手法へ)。この研究中で応用したのは Checklandのシステム思考 (System Thinking)中で定義されたゲシュタルト型システムの概念である。特にその中のEmergent Propertiesを中核にしてオブジェクト指向の基本概念を分析に適する様に全て再定義している。このゲシュタルト応用型オブジェクト指向の概念によって、従来の構造化の基本であるトップダウン方式から大きく離れるボトムアップ方式での分析が可能になった。更に、構造化分析との比較実験において構造化分析はDAに根本的に不適格である事を立証、その弊害がその結果を流用する System Analysisの段階で起こる事を警告している。