学校教育の現状を分析し、さまざまな今日の教育的困難を克服するヒントを教育心理学的観点から述べた、堂野佐俊・田頭穂積・福田 廣・熊谷信順・吉田一成(編著)『心理学からみた教育の世界』(北大路書房)の中の、第3章「学ぶこと、教えること:新しい行動を獲得する」の第1節で学習過程を支える認知プロセスについて述べた。 具体的には、「知識を獲得し、理解する」と題して、学習場面における学習者の認知活動のプロセスを学習の根底にある記憶の情報処理モデルの観点から解説するとともに、ピアジェの知能の発達段階説における中心概念であるシェマのモデルに基づいて学習過程について説明した。[執筆頁数7頁]