質的データの分析手法として広く用いられている数量化理論(Ⅰ~Ⅳ類)のうち、外的基準が分類の形で与えられている数量化Ⅱ類によるデータ分析においては従来膨大な行列計算が必要で、コンピュータを使用するにしてもそのプログラム量や必要とされるメモリ量も必然的に膨大なものとなり、計算に長時間を要するという欠点があった。 そこで本研究では、この数量化Ⅱ類の計算に最急上昇法というアルゴリズムを提案した。そして模擬データによるシミュレーションを行ったところ厳密解に極めて近い値が得られ、その有用性が実証された。[執筆頁数10頁][共著者:平田威彦・来嶋信隆・佐藤和雅]