「製造業の直接投資と空洞化：生産拠点の海外シフト、円高、製品輸入拡大は大阪製造業の空洞化をまねくか」

製造業の海外直接投資による生産拠点の海外シフト、国内製造業の成長を阻害する（いわゆる空洞化）要因といえるのかを、計量的分析を中心に検証している。業種別のパネルデータ分析から、直接投資により現地の資本ストックが蓄積している業種では、国内における付加価値のシェアを高めているいること、産業内・企業内貿易が進む今日では、円高、輸入物価下落、製品輸入の増加等が必ずしも空洞化の要因とは言えないことなどが解明された。

『産開研論集』

第９号