最近コミュニケーション能力の育成が重視されてきており、コミュニカティブ・アプローチによる教材が多く開発されている。この論文では、コミュニカティブ・アプローチに基づいた文法の教科書を開発し、その教材を評価する方法を提案する。 伝統的な文法教科書の多くは文構造に重点をおいているが、本論文の目的は、既存する教科書にコミュニケーション能力を身に付ける活動を新たに取り入れることである。コミュニケーション活動の例として、学習した文構造を使って、自分の意見を表現するライティング活動への応用などが挙げられる。コミュニケーション能力とは何かを明らかにした上で、日本人に適したコミュニケーション活動を教科書に取り入れる方法を示唆した。