本論文は、BtoB取引における2品目を対象に、内示、内示のブレ等のデータをもとに時系列分析を行った。その結果は以下の通りである。内示のブレは定常過程であり、定数項とホワイトノイズの和で表現できることを確認した。内示と確定注文はd(1)過程であるが、両者には共和分の関係があることを確認した。その後、誤差修正モデルを推定し、調整速度係数を「誤差調整力EA」を定義した。誤差調整力は「1か月前内示のブレの場合に対する方が2か月前内示のブレ先に対する場合より大きくなる」ことが分かった。本分析により、ブレの分布特性を用いた在庫管理、発注管理分野におけるリスク評価法の可能性が示さた。(共著者::上野信行)