付加価値貿易から見た日本の輸出競争力
「付加価値貿易」という新しい統計概念・手法は、従来の貿易統計を補完し、貿易構造の本質的・包括的な分析に向けて提案された新たな貿易分析アプローチである。本稿は欧州委員会の国際産業連関表データベース(WIOD, The World Input-Output Database)を用いて、製造業を中心に、日本の輸出産業における国内・外付加価値の構成と構造的特徴に対する分析を通して、付加価値貿易で見た日本の輸出産業比較優位の変化がどのような特徴、問題点をもつのかを明らかにする。
広島経済大学創立五十周年記念論文集 上巻