改革・開放後、中国は貿易と外資直接投資導入による経済発展戦略へ転じた。以来、貿易と外資直接投資導入を二つの支柱とする経済発展戦略はいくつかの段階を経ながらも今日まで継続してきている。今日貿易と投資が一体化した形で進行してきている現段階の経済のグローバリゼーションの中、中国はWTO加盟によって、経済のグローバリゼーションの全体的枠組を本格的に受け入れた。その後、中国は貿易と外資直接投資導入の両面における新たな戦略政策の策定作業に取りかかっている。 本稿は、外資系企業の貿易への参入という視点から、WTO加盟後中国の貿易発展の概況を確認した上、貿易統計等の資料を用いて、WTO加盟直後から今日までにおける中国の貿易形態上の構造的特質や貿易の産業構造的特質について分析を試みた。最後に、これまでの貿易発展の現状を踏まえた上で、新たな貿易政策への転換を展望した。