学校経営に戦略的な発想を導入することを提案するという目的で、学校の構成員である校長・教頭・主幹・主任・教諭の各レベルでの行動特性を「コンピテンシー・ディクショナリー(成果をあげる行動特性の評価項目)」を作成した。戦略(学校全体計画)・戦術(個別計画)・戦闘(指導)の三つの段階を意識しながら、すべての教員がそれそれの立場から戦略の策定に関わり、戦術に落とし込んでいくプロセスが重要であることを指摘した。これは、学校経営のスタイルがトップダウンであってもボトムズアップであっても同じであることを強調している。また、戦闘(個別の生徒への指導)段階では、個々の教員の自由度をある程度高めておくという柔軟性が最も重要であることも指摘した。コンピテンシー・ディクショナリーの作成に当たっては、現職の高等学校校長の協力を得ることで、共同研究の形態を採用した。
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