高等学校におけるクライシス・マネジメント(危機対応)について管理職の視点から対応の基本原則を危機発生前と危機発生後の二つに分けて考察したものである。事前の危機対応として、予防措置・安全管理・適時指導・秘密保護の4つの対応原則として分類し、事後の危機対応として、状況把握・組織行動・外部連携・窓口一本化の4つの対応原則として分類した。特に、管理職(教頭)の危機管理意識の高さが重要であり、危機対応マニュアルは教員の頭に出来上がっていなければ緊急事態の際には役立たないこと、学校の危機対応というものは、学校のゴールではないことなどを指摘している。