高等学校の再編整備が進行している現状において、高等学校の「適正配置」と「適正規模」の問題は最も重要な検討課題であると認識している。この二つの検討課題について広島県のデータを基に現状の高等学校・学科の配置が極めて不自然で偏ったものになっていることを指摘した。特に普通科の構成割合が極端に多くなっている地域があることを問題提起している。また、高等学校の適正規模に関しては、1学年で4クラス(4間口)から8クラス(8間口)が適正規模とする根拠が、教員の経験則でしかなく、何らかの科学的根拠がないことを指摘した。現在、広島県教育委員会が小規模な高等学校を廃校にする方向で政策的に動いていることに対して、広島県と同様に過疎地の多い北海道や離島の多い長崎県の例を参考にして、小規模校を地域の残すという方策を実施すべきことを提案している。