納税者の視点から見た日本の租税法に関する基礎的研究(Ⅲ)
ロールズの正義論(協調性・安定性・効率性)から析出した3つの公準(租税法律主義の公準・納税者主権主義の公準・租税公平主義の公準)から6つの租税原則を導き、その内容を明らかにした。租税法律主義からは、納税要件等法定主義の原則と税務行政の合法律性の原則を、納税者主権主義の公準からは、租税民主主義の原則と租税能率主義の原則を、そして租税公平主義の公準からは応能負担の原則と実質所得者課税の原則を理論的に導出した。
広島経済大学研究論集
第38巻
第3号