消費課税の類型と日本の付加価値税の諸問題に関する研究
消費課税の学問上の類型を整理し、日本の消費税の特徴と法制度上の問題点を明らかにした。大型間接税である我が国の消費税は、その導入によって何が起きているのかを考察した。消費税法は一般の国民がイメージしているような簡素な法律ではないことを指摘し、消費税は法律上は物品や役務の対価の一部と解釈されていることを示した。同時に、消費者は、納税者ではないため租税法律関係から法形式的にも排除され、多額の租税負担を余儀なくされているという日う理論上の重大な欠陥について論述した。
広島経済大学研究論集
第39巻
第1・2