本研究では、決算の手続きを研究対象として、決算手続きの区分の問題を検討した。決算手続きは、決算予備手続きと決算本手続きに区分されるが、その区分は明確なものではなく、決算整理仕訳を本手続きに入れる学者もあれば、予備手続きに入れる学者もいる。筆者の見解では、実地棚卸の段階から決算本手続きとして捉えており、決算整理仕訳は当然のことであるが「本手続き」に含めるべきである。その後、大陸式決算と英米式決算の指導で、学習指導案を示し、実際にに筆者が大学の「簿記2級」の授業で展開したものを掲載した。授業後のアンケート結果によると、大陸式決算の方が英米式決算よりも易しく理解しやすかったと回答した学生が80%いたことで、理論的な大陸式を指導することが高等学校でも効果的であると考えられることを示した。