本研究では,文部科学省が大学スポーツ振興の推進を目指し,日本版NCAAの創立に向けた資料を参考に,本学におけるスポーツ活動のマネジメントセンターとして,アスレティックデパートメント構想について検討した.主な提案については以下に示した.
1)「教育」として,本学の強化指定クラブ所属学生に対して,学業基準設定や修学支援プログラムを全学統一させて実践することが不可欠である.
2)「競技」として,学生にはスポーツ指導者資格の取得を義務付けることによって,社会的スキルも学ばせ,競技面だけでなく人間力も向上させる取組みが重要である.
3)「マネジメント」として,大学のスポーツ資源を活用した地域貢献・地域活性化の観点から,スポーツクラブを設立し,運動部指導者および学生アスリートがマネジメントできる環境が必要である.
以上のことから,「教育」,「競技」,「マネジメント」といった3つの視点から,学生アスリートが教育を受ける機会を失うことなく選手として,また人として成長していける仕組みを構築できるようアスレティックデパートメントのようなスポーツに特化した組織は必要不可欠であると考える.