坂道を利用したプライオメトリックトレーニングが100m疾走能力および体力に及ぼす影響を検討した.陸上競技部男子学生17名(20.2±0.9歳)を対象にし,3つのトレーニング条件群とコントロール群に均一に配分した.トレーニング条件として,平地,上り坂,下り坂でのプライオメトリックトレーニングを週3回の頻度で9週間行い,通常のトレーニングのみを実施するコントロール群と比較した.その結果,下り坂群のトレーニング効果が最も顕著であり,100m走パフォーマンスを高めるための有効なトレーニング手段になり得る可能性のあることが示唆された.