本研究の目的は,ランニングの支持時間(接地・離地)を正確に測定するため,市販のボイスレコーダ(サンプリング周波数44,100Hz)を用いた新たな測定方法を考案し,既存の埋込型フォースプレートの測定値と比較することで,その一致性と妥当性を検討することである.大学陸上競技部の男子学生15名を対象に,埋込型フォースプレート(基準値)とボイスレコーダ(比較値)を使用し,足音の測定を行った.実験Ⅰではピエゾ素子,実験Ⅱではマイクを用い,Bland-Altman分析とICCを通じて基準値と比較値の一致性を検討.結果は,実験Ⅱの方が実験Ⅰより高い測定精度で,ボイスレコーダ(マイク)を用いた足音の測定が既存のフォースプレートと高い一致度を示し,新たな測定方法として妥当性が確認された.
【本人執筆の概要】
研究全般に関わる調査・分析及び執筆指導に携わった。
[共著者]田村孝用,松田亮,萩尾耕太郎