お金に対する心理的態度と金融知識の関係:アンケート調査の予備的分析(招待有)
本稿は、アンケート調査によって日本人のもつお金に対する心理的態度を定量化し、それらの特徴を明らかにするとともに、金融知識との関係を考察した。その結果、お金に対する禁忌感が強い人ほど、金融知識が低いこと、学歴、所得、投資経験の有無はお金に対する心理的態度や金融知識に影響を与えること、時間割引率が高く損失回避的な人より、リスク回避的な人の方がお金に対して好意的であり金融知識が高いこと、両親・祖父母の金融知識が子(孫)の金融知識を高めること(世代間における金融知識の伝播)を確認した。
季刊 個人金融
第16巻
第2号