幸福度で測った地域間格差(査読付)
地域間格差を測るには、所得よりも住民の幸福度を用いるべきであると主張し、大阪大学21世紀COEが2003度~2006年度に実施したアンケート調査を用いて、所得と幸福度による地域間格差を分析した結果、幸福度の格差は所得の格差より小さいことを見出した。さらに、個人属性を調整した場合、県別での幸福度の差はほとんど解消することを明らかにしている。分析対象期間において、所得の全国平均値は増大する一方、所得格差は拡大傾向にあること、幸福度の全国平均値は低下したが、幸福度の格差は拡大していないことを示した。
行動経済学
第1巻
第1号