明治期毛織物企業の会計帳簿:日本毛織の日記帳を中心として
本稿では,明治期に創業した,毛織物業を営む日本毛織株式会社の草創期の会計帳簿に注目し,同社でどのような記録が行われていたかを考察する。検討の結果,同社では日記帳を中心とする銀行簿記方式による複式簿記の記録が行われており,また,工場の記録については工場会計の独立が見られたが,その記録方法は当時のテキストの内容とは異なるものであった。工業簿記のテキストが限られた時代に,企業がどのように記録・管理を行おうとしていたかを知る貴重な手がかりとなっている。
国民経済雑誌
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