海外子会社の進化に関する親会社の関与とその関係性について-バーキンショー理論を視座とした富士ゼロックスのケース分析-
米・英のゼロックス社と日本の富士フイルムの合弁子会社の富士ゼロックスは、そのキーとなる技術をほとんどゼロックス社から移転されることなく、日本の環境に合わせた製品開発を行い独自の力でケイパビリティを養成していった。そして、その技術・開発力は親会社を上回り、親会社の弱点を補うべく日本から親会社に製品を供給するまでになった。本稿では、このような子会社の進化を、バーキンショー=フッド(1998)を分析視角にして検討した。
『星陵台論集』(兵庫県立大学)
第45巻
第3号