海外子会社のローカル環境要因と親会社の役割-バーキンショー理論を視座としたマレーシア松下のケース分析-(査読付)
バーキンショー=フッド(1998)の理論的枠組みを視座として、松下電器産業(現在のパナソニック)の海外子会社であるマレーシア松下をケースとして取り上げ分析した。同社は1965年、松下が90%の出資をして設立された「ミニ松下」である。その事業の中で、テレビ事業、洗濯機・冷蔵庫事業が撤退し、扇風機事業が強化された。その背景について考察した結果、子会社の役割を決める各々の要因とその関係性、特に親会社の指導力が子会社進化にいかにつながるか、そのメカニズムがより明らかになった。
『多国籍企業研究』(多国籍企業研究学会)
第6号