論文

基本情報

氏名 棚橋 慶太
氏名(カナ) タナハシ ケイタ
氏名(英語) Keita TANAHASHI
所属 広島経済大学 経営学部 経営
職名 教授
researchmap研究者コード R000043757
researchmap機関 広島経済大学

題名

中長期経営計画が企業の財務業績に与える影響-質問紙調査に基づく分析-

単著・共著の別

単著

著者

 

担当区分

 

概要

本稿は、2016年に実施した東証第一部及び第二部に上場する製造業企業に対する質問紙調査より得られたサーベイ・データより「中長期経営計画」に関する回答データを抽出し、アーカイバル・データである財務業績を用いて、中長期経営計画に焦点を当てて、これを重視する企業の財務業績に与える影響について相関分析及び重回帰分析で検証した。その結果、サーベイ・データの回答は回答者の認識が反映されており、中長期経営計画に対する重要性を認識している企業が多いこと、その回答データの回答者が勤務する企業の財務業績をアーカイバル・データから抽出し、中長期経営計画を重視する企業においては、自律的組織という組織エンパワメントすなわち部門責任者への権限移譲が企業の財務業績の向上に実際に結びついていることを確認した。組織のエンパワメントを通じて財務業績にポジティブな影響を与えることは組織能力(管理会計能力)を高めることに通じる。中長期経営計画は、組織の現状や市場で置かれた戦略的立場などを把握したうえで組織のあるべき状態を定め、あるべき状態に到達するための道筋を示すものである。すなわち不確実性が高まる中でも組織が持続的成長を続けるために、外部環境の変化を踏まえつつ中長期的に組織として目指すべき方向を定めたうえで、これを数値目標に落とし込むとともに、その実現にむけて策定するのが中長期経営計画である。このため中長期経営計画に織り込まれる事項は、組織経営の視点から事業の多角化や資本政策、業務提携、企業の合併や買収、生産拠点の再編成など多岐にわたる。中長期経営計画を実行に移すにはその事業を担当する部門を明確化し、各業務を遂行する上での必要なリソースを割り出し、必要な人員や技能・スキルを配置するなど社内体制の構築が重要になる。中長期経営計画に基づいて権限移譲や役割明確化が進められ、こうした組織のエンパワメントを通じて財務業績に影響を与えるものと考えられる。

発表雑誌等の名称

昭和女子大学現代ビジネス研究所2020年度紀要

出版者

 

 

開始ページ

終了ページ

 

発行又は発表の年月

2021/02