インターネットの発達により放送と通信が融合してメディアが多様化し,情報が大量に溢れた社会においては,それら情報を批判的に思考して,自らの考えを表現するメディア・リテラシーが必要である.その育成にはメディアである放送局自身が関わる責任があるが,放送局がメディア・リテラシーを育成するためのプログラムは十分に検討されていない.本論文は,放送メディアのうち,とりわけラジオでメディア・リテラシーを学ぶ必要性を論じ,ラジオ局が取り組むことができるメディア・リテラシー育成プログラムを開発してその効果を明らかにし,まとめたものである.