A Study of Dombey and Son -Restoration of Humanity in Mr.Dombey-
「我々は羞恥と傲慢を混同し、また頑迷な性質は絶えずそれ自身との葛藤を続けていることを見落としがちである。」作者ディケンズはDSの序文で、こう述べている。この主張を核に、冷血な商人ドンビーが人間性を回復する過程を明らかにする。様々な苦境を経て再生を遂げる彼の変化は決して突然のものではなく、それ以前の精神的葛藤を無視することはできない。主人公の心の深奥の変化を追いながら、彼の人間性を中心に作品を分析することを試みる。
「PHOENIX」広島大学文学研究科大学院生英文学会機関誌
第17号