司法審査と憲法事実
本稿では、法学における「事実」の重要性について強調し、「憲法事実」を明らかにしていく際の難点や「緊張関係」のいくつかを簡単に検討した。「社会科学的研究の成果」を「社会的法源」として評価すれば、憲法事実を明らかにする際の緊張関係のいくつかを緩和することができるのではないか、と主張したものである。
阪本、村上編『人権と司法的救済』有信堂(219~248頁)