憲法編　第４､７､８の部分

憲法編の第４「陪審制・参審制」を執筆。陪審・参審の導入による現行訴訟手続の変更が検討されねばならないことや、アメリカにおける「科学的陪審員選任手続」を素材にして、それが伝統的な意味での陪審裁判といえないことを指摘し、その制度の導入には、訴訟制度のあり方、さらにその国の司法文化との接合が重要であることを指摘したものである。第７「最高裁判所と少数意見」を執筆。最高裁判所裁判官の少数意見を、多数意見をより納得できる意見とするために求められ、少数意見活性化のための方策として、調査官制度の見直し、そして、アメカス・キュウリィの導入を提案したものである。第８「最高裁判所裁判官の選任」を執筆。アメリカの制度を素材にして、選任手続が「政治的」にならないように、その手続を透明にする必要があり、国民審査制度を「最高裁判所裁判官の選任」に関連付けることを指摘したものである。他、４１～５４頁

笹田・亘理他編『司法制度の現在と未来』信山社