19世紀初頭におけるドイツの鉄道建設の諸問題-科学的知識に対するドイツの社会階層の認識度について-
本稿では、ドイツの産業革命の社会的環境ー人間の心理的側面ーについて取り扱っている。すなわち、鉄道を建設する際ドイツでは種々な偏見が存在した。これは鉄道建設の際に障害となったので、どうしてもこの偏見を取り除く必要があった。第Ⅰ章では、鉄道建設に対する市民層の偏見とその克服の過程を、第Ⅱ章では国家の指導者層の偏見とその克服過程を論じている。とくに一般大衆の科学的知識に対する理解度を中心に考察している。(14頁)
安芸論叢
第5号